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夜尿症(おねしょ)とは?

5歳を過ぎても週に2-3回以上の頻度で、少なくとも3ヶ月以上連続して夜間睡眠中の尿失禁(おもらし)を認めるものを夜尿症と言います。(日本小児泌尿器科学会)

🤔 なぜおねしょが続くの?

夜尿症の主な原因として、以下の3つが複雑に絡み合って起こると考えられています。

  • 夜間多尿: 夜間に作られるおしっこの量が多い。
  • 膀胱容量の低下: 膀胱が小さい、または過敏になっており、おしっこを十分にためられない。
  • 尿意で目を覚まさない: 睡眠中に尿意に気づいて起きることができない。

💡 焦らず治療を始めましょう

夜尿症は、性格や育て方が原因ではありません。成長とともに自然に治ることも多いですが、小学生になっても続く場合は、適切な治療を行うことで早く改善できる可能性が高まります。

治療法について

当院では、症状や生活習慣に合わせて、
段階的に治療を進めていきます。

💧 治療の基本:水分制限と生活リズム

夜尿症治療の第一歩は、水分制限と生活習慣の見直し

【藤沢せせらぎこどもファミリークリニック】では、専用のプリントを配布し、生活リズムを確認しながら水分の取り方を調整します。
水分制限だけで症状が改善する場合もあり、また内服薬での治療中にも副作用予防に必要なことですので、ぜひ身につけたいですね。

  • 生活習慣 夕食やお風呂、就寝時間を確認します。就寝前に尿を「しっかり出し切ること」も大切です。
  • 水分制限 時刻や量がきっちり決まっていますので、生活習慣との兼ね合いがあります。
  • 便秘予防 便秘で膀胱が圧迫され、尿を溜めづらくなります。排便習慣も大切です。

💊 抗利尿ホルモン剤内服療法

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ミニリンメルト (内服薬)

寝ているときに増える「抗利尿ホルモン」は、おしっこの量を調整する作用がありますが、夜尿症では分泌量が不足している場合があります。ミニリンメルトは抗利尿ホルモンの量を補い、夜間の尿量を減らすお薬です。

【注意点】 服用後にお茶や水を飲みすぎると水中毒という副作用の危険があるため、服用前後での水分制限が非常に重要です。また、体調不良で普段より水分補給が必要な時(胃腸炎や気管支喘息など)は休薬しましょう。

【ミニリンメルトを服用されている
患者さんとご家族の方へ(夜尿症編):
フェリング・ファーマ株式会社】

🔔 アラーム療法

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ピスコール (アラーム機器)

専用のセンサーと専用の尿パッドを使用します。パッドに付着した尿を検知し、アラームが反応します(音量調整可能)。繰り返すうちに「アラームが鳴ってしまうから、尿意を感じたら尿を出さないようにしよう」と脳が学習(条件反射)します。その際に排尿抑制反射が起き「膀胱括約筋が締め付けられ」尿を出ないようにさせます。そうすることで、膀胱容量が1.5~2.0倍程度に増えます。アラーム療法は神経伝達の訓練と、膀胱容量の増加を同時に行えます。

※当院では購入かレンタルかを選択可能で、ワイヤレス活用が便利なピスコールを採用しております。

【ピスコール公式サイト
(株式会社アワジテック)】
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それぞれの治療法の特徴

「水分制限」

思い立ったらすぐ実行できる治療法です。内服薬やアラーム療法は「水分制限ができているのが前提の治療」ですので、しっかり続けたいですね。

「抗利尿ホルモン剤」

1日1回内服するだけなので、導入と維持がしやすいです。早ければ1~4週間程度で効果が出始めます。3~6ヶ月継続し、調整しながら6~12ヶ月程度で薬を減らします。

「アラーム療法」

抗利尿ホルモン剤より再発率が少ないです。ただし継続しづらく、離脱率が高いことも知られています。アラーム機器と専用尿パッドは保険適応が無いので、ご自身で自費にて用意していただく必要があります(パンフレットのご用意あり。機器はレンタルもできます。※機器レンタル+専用尿パットで月4200円税込程度 2026年6月現在)。また、毎日の装着や管理の手間がかかります。根気が必要ですが、効果は高いと考えられます。1~2ヶ月程度で効果が出現、3~6ヶ月程度続けます。「まずは3ヶ月頑張ろう」という気持ちでいるとよいかと思います。

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当院での夜尿症の診療の流れ

当院での夜尿症の診療が、どんな流れで行われているか、例を挙げてみます。
患者さんごとに生活リズムや方針が異なるので、必ず以下の通りになるわけではありません。
相談しながら一緒に考えましょう。

1回目の受診
  • 今までのおねしょの状況を確認。
  • 必要な検査があれば行います(血液検査、尿検査など)。
  • まず「水分制限」についてプリントを見ながら、必要なことについて考えましょう。
  • 可能であればその日から「水分制限」の治療が始まります
  • 2~4週間しっかり継続しましょう。
  • お薬での治療やアラーム療法を行う場合も継続が必要です。
  • 「水分制限」だけでおねしょが改善する場合もあります。
2回目の受診(2~4週間後)
  • 「水分制限」の効果を確認
  • 【改善傾向あり】:水分制限を継続、もしくは「ミニリンメルト」低用量を併用。
  • 【改善傾向なし】:「ミニリンメルト」を試します。2~4週間程度は低用量で経過を追います
3回目の受診(2~4週間後:ミニリンメルト低用量で治療を開始した方)
  • ミニリンメルト低用量での効果を確認
  • 【改善傾向あり】:そのままの用量で3~6ヶ月継続します
  • 【改善傾向なし、弱い】:用量を増やし2~4週間経過を診ます
4回目の受診(2~4週間後:ミニリンメルト高用量で治療を開始した方)
  • ミニリンメルト高用量での効果を確認
  • 【改善傾向あり】:そのままの用量で3~6ヶ月継続します。
  • 【改善傾向なし、弱い】:「アラーム療法」との併用、もしくは切り替え。3ヶ月程度続けます。
それ以降の受診(症状や本人とご家族の気持ちと相談しながら調整します)
  • ミニリンメルトの用量や飲む頻度の調整
     >週末は飲まずにチャレンジ、2日に1回内服など
  • アラーム療法のみにしてみる。
  • 一旦すべて切ってみる。
※生活リズムが特殊な方
  • 例:スポーツの習い事などがほぼ毎日夜まである。
  • 例:ご家族の仕事の都合などで、水分摂取のコントロールが難しい

などの方は、「最初からアラーム療法にチャレンジ」してもよいかと思います。
前述した、ミニリンメルトの副作用である「水中毒」はアラーム療法では起こりませんので、水分制限がどうしてもできない方は、初めからアラーム療法でのチャレンジを提案いたします。

💬 ご家族の皆様へ、
院長からのメッセージ

「おねしょ」は最初のアプローチが難しいですよね。
「まだ大丈夫かな」「そろそろさすがに」「本人はあまり気にしていないし」という葛藤もあるかと思います。

「本人はあまり気にしていないが、保護者はとても気になっている」というパターンはちょくちょく出会います。

なので、できることから始めるのが良いかと思います。
一番最初は「水分制限」の話であり、お薬も使いません(というより使えません)。
「水分制限」を開始すると、「本人もだんだんその気になってくる」こともありますので、まずはご相談いただければと思います。

治療を進めるにあたり、「あせらないこと」が非常に大切です。
症状の改善には時間がかかることもあり、長く付き合うつもりでいましょう。

ご家庭ごとに生活リズムや、本人の考え方も異なりますので、一人ひとりにあった治療法についてアセスメントいたします。

まずは本人と保護者で「さあ、やろう」という気持ちになれるといいですね。

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藤沢ホスピタリティパーク1階

(藤沢駅北口、東橋渡ってすぐ。村岡保育園隣。)

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